(台北中央社)台湾プロ野球、楽天モンキーズは24日、東北楽天ゴールデンイーグルスの森井誠之社長が代理執行長(CEO)に就任したと発表した。森井氏は台北市内で行われた記者会見で、複数の問題が取り沙汰された選手の食と住環境の改善を約束した。
楽天モンキーズは今年、選手に提供される食事に栄養面や衛生面で問題があることが議論を呼んだほか、2軍選手の寮の環境が整っていないことも明るみに出た。また1軍は今年の台湾シリーズを制したものの、監督だった古久保健二氏の退任が突如発表され、球団の運営体制を問題視する声も上がっていた。
森井氏はこの日、中華職業棒球大聯盟(台湾プロ野球リーグ、CPBL)の蔡其昌(さいきしょう)会長と会見前に会談した際、諸問題についての改善を要請されたと言及。楽天グループとして対策チームを設けて調査を行ったところ、不備があることが分かったとした上で、前任の牧野幸輝氏が退任し、自身が暫定的にCEOに就いたと説明した。
選手の食事は、すでに担当業者を変更して改善がなされていると説明。一方でファンから量や栄養面を改善させるべきとの声が届いており、来年の春季キャンプまでに業者をもう1社増やし、予算も増額してさらに充実させる方針を示した。管理栄養士を中心とした監視体制も強化するとした。
2軍の寮については、実際に視察したところ早急に改善すべきという判断に至ったと言及。すでに候補地が3カ所見つかっており、選手と共に内見した上でオフの間に改善すると話した。
古久保氏の退任を巡っては、タイミングや発表の方法に不備があったと認めた。後任は人選と面談を進めており、候補は「台湾籍や日本籍、その他も含めて考えている」と述べた。
また、楽天グループが球団を売却するのではとのうわさが流れていると記者が指摘すると、楽天アジアの葛城崇CEOは、モンキーズは楽天グループの中でも極めて重要な位置づけであり、売却は全く考えていないと語った。