台北郊外の景勝地、陽明山に位置する陽明山国家公園ではこのほど、田んぼの妖精と呼ばれる「ホウネンエビ」が大量発生した。その珍しい姿を写真に収めようと、多くの人が集まり、中には腰を曲げてじっくり観察している人の姿も見られた。
ホウネンエビは水田などに発生する体長約2センチ前後の小型の甲殻類。無色半透明で、ときに緑色を帯びることがある。名前にエビとついているが、エビではない。腹を上向きにして泳ぎ、卵からふ化し、1カ月ほどで一生を終えるという。
同国家公園内の大屯山向天池は台湾で唯一、ホウネンエビを観測可能な場所とされている。11月上旬に発生した台風26号の影響で、池に水が張られ、土の中に休眠していたホウネンエビの卵が一斉にふ化した。
ふ化直後のときに比べ、今は数量が減ったものの、23日にはその姿を追ってやってきた人々も多く、スマホなどを構え撮影したり、熱心にそのユニークな姿を観察したりした。
(編集:荘麗玲)



