教育部(教育省)は、台湾で使われている台湾語や閩東(びんとう)語を自然に学べるよう環境を整え、目標言語に浸りきった状態下での習得を目指す「イマージョン教育」を小中学校で推進している。同部が24日、報道資料を出した。同部国民及び就学前教育署によれば、今年9月に始まった新学期以降、2000万台湾元(約1億円)を投入し、124校、997クラスで実施された。
プロジェクトでは、教員向けの研修の他、学校への訪問指導、校内に常駐しての指導などの支援体制を整えた。研修では、教室内での声掛けのやり方や教科横断的な学習、地元文化を取り入れた指導案の提案などを通じ、プログラムの充実化、指導の多様化を図ったという。今月初めに開かれた研修には教員100人が参加した。
北部・新北市の小学校では、教室から事務室まで多様なイマージョン環境をつくった他、休日には保護者も招いての環境散策や音楽、作文などをテーマにしたイベントを実施。南部の中学校では作家を招き、台湾語での創作活動について紹介し、多くの生徒たちが台湾語での詩や短編作品の創作に意欲を示したという。
同署は今後もリソースの拡充や研修、台湾語、閩東語を授業に取り入れたい教員への支援などを通じ、生徒たちが自然にこれらの言語を日常生活の中で使えるような環境づくりを後押ししていくとしている。

