(青森中央社)台湾の航空会社、スターラックス(星宇)航空の梁文竜最高商務責任者(CCO)は12日までに、日本路線の平均搭乗率が9割近くに達していると明らかにした。将来的な計画については、来夏にも神戸に就航する他、米国路線の拡大を図り、2026年には初の欧州路線を開設する意向を示した。
スターラックス航空は2020年の運航開始直後に新型コロナウイルスの影響を受けたが、先月には台湾株式市場への上場を果たした。機体の保有数は今年末に26機、25年に33機、29年に53機となる計画だ。
梁氏は、乗り継ぎ市場に着目していると述べ、ネットワークの拡大だけでなく、運航便数やマイレージプログラムなども重視していると強調。一部では航空連合「ワンワールド」加盟への動きが報じられているが、「加盟は戦略の一つで、加盟しなくても悪いこととは言えない。どちらの場合にも対応できる準備をする」と語った。
日本路線については、今年1~10月の旅客売上高の約半分を占めていると説明。沖縄線や北海道線、名古屋線はいずれも平均搭乗率が9割を超えているとした上で、今年12月には台中(清泉崗)発着の高松線と沖縄(那覇)線に就航するとした。また神戸への就航は、台湾の航空会社としては初めてとなると語った。
また今後は東北地方への路線開設を検討しているとし、引き続き日本の地方都市への就航を目指す他、人気の路線は増便するとした。
米国路線については、現行の3路線に加え、ニューヨークやヒューストン、ボストン、ダラス、ワシントンへの路線開設を検討しているとし、来年にはいずれかの1都市に就航できるとの見込みを示した。欧州路線はチェコやスペイン・マドリード、同・バルセロナ、フィンランド・ヘルシンキを考えているとし、ビジネスや観光、貨物市場、運輸権などを考慮し、26年第1四半期(1~3月)に就航する方針を示した。