(台北中央社)中国信託(CTBC)フィナンシャルホールディングス(中国信託金控)が申請していた新光フィナンシャルホールディングス(新光金控)に対する株式公開買い付け(TOB)について、金融監督管理委員会(金融庁に相当)は16日、決議を棚上げすると発表した。中国信託FHの申請が認められなかったことになる。中国信託FHは同日、金管委の決定に遺憾を表明した上で、主務機関の決議を尊重するとの声明を出した。
記者会見に出席した金管委の邱淑貞(きゅうしゅくてい)副主任委員は中国信託FHの申請に同意しなかった理由について、各種の合併で起こり得る状況に関して計画内容が不完全であることや合併が完了しなかった際の株式放出に関して具体的な実施内容が欠如していることなど4点の懸念事項を指摘した。
新光FHを巡っては、台新ホールディングス(台新金控)への吸収合併が計画されており、両社は先月22日、合併案を決議。これに割り込む形で中国信託FHは同23日、1314億台湾元(約5800億円)で新光FHの株式の51%を取得すると決定し、同26日、新光FHの株式取得に関する計画書を金管委に提出していた。