(熊本中央社)台湾フィルハーモニック(国家交響楽団、NSO)が5月31日、熊本県立劇場で公演を行い、日本ツアーをスタートさせた。台湾の作曲家、シャオ・タイラン(蕭泰然)さんの「フォルモサからの天使」が演奏された他、台湾のバイオリニスト、ポール・ホワン(黄俊文)さんがベートーベンの「バイオリン協奏曲」で共演した。
終演後に台湾メディアの取材に応じた同劇場の館長、姜尚中氏は「フォルモサからの天使」について、台湾の美しい島の様子が思い浮かび、心に残ったと評価した。また木村敬熊本県知事の妻、美織さんはとても感動したとし、楽団の再訪を願った。
NSOの日本公演は熊本の他、6月1日にザ・シンフォニーホール(大阪)、2日にサントリーホール(東京)、4日に東京オペラシティコンサートホールでそれぞれ開催。いずれも音楽監督の準・メルクルさんが指揮を執る。2日の公演を除き、ソプラノの森麻季さんや宮地江奈さんら日本のソリストとの共演も披露される。
熊本公演は、県内に工場を構える半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)傘下の「台積電文教基金会」が開催に協力した。同基金会の許峻郎執行長(CEO)は、TSMCとして文化の面でも熊本のコミュニティーと深い交流を持てればと語った。