(台北中央社)農業部(農業省)林業試験所と成功大学(南部・台南市)の合同研究チームが、2023年1月に撮影した台湾で最も高い84.1メートルのタイワンスギの「全身写真」が27日、公表された。
このタイワンスギは中部・台中市の山中で見つかった。林業試験所の呉孟玲副所長は、物体の大きさや形の3次元(3D)データを測るセンサー「ライダー」によるデータを基に国内外のチームと協力して見つけられたと語る。徐嘉君副研究員によると、当初は高さが79メートルあるとみられていたが、実際にはさらに高かったという。
撮影に協力したオーストラリアの樹木写真家、スティーブン・ピアース氏は、現地までの道中では増水した急流を渡った他、カメラを取り付けたドローンは高さ80メートルまで上昇すると、地上からほぼ視認できなくなるため、撮影は困難だったと振り返った。
また今回のプロジェクトの成功は、台湾人の誇りだとし、樹木を保全する文化のある台湾の人々がうらやましいと語った。
成功大測量・空間情報学科の王驥魁教授は、現在台湾には65メートル以上の高さの樹木が941本あり、東部・台東県本野山周辺は巨木が最も密集していることが確認されていると説明。一方で10年間で46本の巨木が失われているとし、原因を探る研究が待たれると話した。