(澎湖中央社)12日は旧正月(今年は1月29日)後に初めて満月を迎える「元宵節」。台湾海峡に浮かぶ澎湖ではこの時期、亀に平安を祈願する伝統行事「乞亀」が行われる。11日には日本の団体が訪れて乞亀を体験した。澎湖県政府は、文化は国際交流の重要な架け橋だとして、澎湖の魅力をより多くの人に知ってもらいたいと期待を寄せている。
乞亀を体験したのは、台湾にある景勝地の世界遺産登録に向けた活動に取り組む「台湾世界遺産登録応援会」のメンバー。陳光復(ちんこうふく)県長によると、同団体は昨年6月にも澎湖を訪れ、玄武岩やサンゴを海中に積み上げて作る伝統的な定置漁具の「石滬」への理解を深めたという。
陳県長は、澎湖には独特の海洋文化があり、漁業をなりわいとする伝統生活に育まれた「乞亀」の風習は、澎湖人の知恵と大自然への敬意を示しており、穏やかな天候と豊漁、家内安全を願うと説明。乞亀文化と澎湖の美しさを同団体がより多くの日本人に紹介することを願った。
(編集:齊藤啓介)