中部・苗栗県内の公園で5日午前、通行人が金の延べ棒7本と大量の紙幣を発見し、警察に通報した。その後の調べで判明した持ち主の60代の男性は「公園で寝た後、持って帰るのを忘れた」と話しており、同県はソーシャルワーカーを派遣して男性をサポートする方針を示した。
金の価値は500万台湾元(約2500万円)超。紙幣は台湾元と中国の人民元を合わせて約50万円相当があった。
警察は、金の延べ棒と共にあった貴金属店の保証書を元に持ち主を特定。携帯電話に発信すると、高速鉄道(新幹線)の乗務員が電話に出た。乗り間違えた男性のサポートをしているところだったという。
その後、男性は警察に対し、配偶者や子供はおらず1人暮らしで、盗まれるのが不安で常に金や紙幣を持ち歩いていた説明。男性の申し出と実際の金の数量や金額があっていたため、金などは全て返却された。
苗栗県政府社会処の張国棟処長は、独居高齢者のケアについて、ボランティアやソーシャルワーカーが自宅を訪問して見守り、ニーズを把握してサービス方針を策定していると説明。今回の男性についてはソーシャルワーカーを派遣し、男性の意向を尊重することを前提に、貸金庫などの方法で財産の安全を確保するよう促す予定だと話した。

