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阿里山鉄道沿線の「音」を公開 聴覚で魅力を再発見/台湾

2025/11/05 16:38
阿里山鉄道沿線のとその沿線で採集したサウンドスケープについて説明する関係者=11月5日、台北市
阿里山鉄道沿線のとその沿線で採集したサウンドスケープについて説明する関係者=11月5日、台北市

(台北中央社)農業部(農業省)林業・自然保育署(林保署)阿里山林業鉄路・文化資產管理処は5日までに、南部・嘉義市と景勝地の阿里山を結ぶ「阿里山林業鉄路」とその沿線で採集したサウンドスケープ(音風景)をインターネット上で公開した。沿線の自然や文化を感じられる音声によって、人々に阿里山の魅力を聴覚で再発見してもらうのが狙い。

記者会見が5日、台北市の超高層ビル「台北101」で開かれた。

阿里山の林業文化と林業鉄道は2019年、台湾で最初の「重要文化景観」に登録された。阿里山鉄道は日本統治時代の1912年に産業鉄道として開業し、嘉義市と阿里山間の全長78キロを結ぶ。標高差は2400メートル余りに上る。

同処は林鉄沿線の自然生態系と集落の生活を記録することで、人々に列車の汽笛や虫の鳴き声、住民の談笑、工務作業の音の中で阿里山の文化の厚みを知ってもらおうと、制作を決めた。

芸術家の呉燦政(ごさんせい)さんらに委託し、1年をかけて音を採集した。音風景のスポットは45カ所に上る。記録した音声は沿線の住民や林鉄の元職員・現役職員の声、線路修理の金属音、登山客の足音、動植物の音など多岐にわたる。

音声は世界の音声地図を公開するサイト「radio aporee」で公開されている他、同処のポッドキャスト「記憶如風 声音成景」でも聞くことができる。

林華慶(りんかけい)林保署長は、音の背景と風景はこれまで見逃されがちだったとし、視覚の代わりに聴覚を使うことでより多くの想像が生まれると紹介。同署として今後も沿線の音を記録し、保存していくとともに、各種の関連商品との連携も図っていく方針を示した。

(汪淑芬/編集:名切千絵)

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