(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)は6日、指定席券を購入している乗客が指定列車よりも1時間以上早い便に乗車する場合、乗車券の変更が必要となる規定を10日から徹底すると発表した。座席が無駄になることを防ぐとともに、他の乗客の権益を守る狙いがある。
現行の旅客運送契約では、指定席券は「指定の日時、列車、区間のみ有効」としている。自動改札機では発車時刻の1時間前から入場できるようにしており、1時間以上前に入場を希望する場合は有人改札で対応している。これにより、指定列車より早い時間の列車の空席や自由席が利用できるようになっていた。
だが、乗車券を変更せずに早い便を利用するケースが次第に増加。特に休日や混雑期ではこの行為が深刻化し、購入済みの指定座席が無駄になるだけでなく、全体の乗車の質にも影響が出ていた。
高鉄によれば、こうした行為により、月間で6万席超が無駄になっているという。
高鉄は利用者に対し、購入した指定席より早い時間の列車を利用する場合は、思いやりの心を持って乗車券を変更するよう呼びかけている。
高鉄は当面の間、各駅の特定窓口で迅速に乗車券を変更できるサービスを提供する。モバイル乗車券の場合は、スマートフォン上で直接払い戻しと再購入が可能。事故や病気など特別な事情で列車を変更する必要がある場合は、駅員が申し出に応じて迅速に対応するとしている。