(台北中央社)中央気象署(気象庁)は24日、同日午後5時47分に起きた東部・台東県を震源とするマグニチュード(M)6.1の地震に関連し、今後3日~1週間はM5.5~6程度の余震が起きる可能性があるとして注意を呼びかけた。
今回の地震では台東県卑南郷で最大震度5弱を観測した。台北市や中部・台中市、南部・高雄市など17県市には緊急地震速報が出された。台東県台東市では、商店の陳列棚から商品が落下した他、畑のそばに設置されていた長さ約50メートルのコンクリート塀が倒れた。卑南郷の納骨堂では、複数の骨つぼが棚から落下して割れた。台湾鉄路(台鉄)では一部区間で運転を見合わせたが、すでに運行を再開している。台東県政府消防局は25日、地震による死者やけが人の報告はないと明らかにした。
気象署地震観測センターの呉健富主任は24日の会見で、今回の地震はごく浅い場所で起きた地震で、震源に近い地域では揺れが相対的に大きかったと説明。台北などでは盆地の地形や高層ビルの影響により、大きな揺れを感じた可能性があるとの見方を示した。
地震の原因については、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの衝突によるものだとし、このエリアでの地震の多くは浅い場所で起きると指摘した。また台湾で観測される地震の約7割は東部で発生しているとし、地震活動が活発な地域だと語った。
その上で、今回の震央から半径30キロ以内の範囲では、これまでにもM5.0以上の地震が28回起きた記録があり、2006年4月1日に起きたM6.2の地震が最大規模だったと述べた。