中国・福建省に近い金門島で、約250年前に建設されたとみられる古民家の保存修理工事が進められている。23日には上棟式が行われた。金門県政府文化局によると、将来的には一部を歴史や建物を紹介する空間として活用する予定だという。
文化部(文化省)が運営するデータベース「国家文化資産網」によれば、この建物は清朝時代の1773年、地元の有力者だった黄允棋によって建設され、近代には教育施設として利用された。金門県の県定古跡に登録されている。
文化局によると、中国軍が金門島に砲撃を行った1958年の「8・23砲戦」(金門砲戦)では一部が損壊したが、清朝時代の建築様式が残され、歴史的意義があり、周辺集落の重要な建築物だという。
保存修理は建物の痛みが進んだため、2024年から4342万台湾元(約2億1500万円)を投じて行われており、完成は来年9月を予定。完成後には黄允棋の功績や地元の歴史を紹介する計画だ。

