(台北中央社)19日に台北市内で発生した無差別襲撃事件で、現場の一つとなった台北駅M7出口付近に25日、追悼用のボードが設置された。事件で身をていして容疑者を制止し、犠牲になった余家昶(よかちょう)さんを悼み、感謝を伝える。
事件では張文容疑者が発煙弾を投げたり、刃物で通行人らを切りつけたりし、余さんを含む3人が死亡、11人が負傷した。余さんは当時、台北駅M7出口付近におり、張容疑者の犯行を目撃。危険を顧みずに容疑者に立ち向かい、帰らぬ人となった。余さんの勇敢な行動がなければ、死傷者はさらに増えていた可能性があるとみられている。
事件後、M7出口付近には市民らから多くの花束やメッセージが供えられた。台北メトロはこれを受け、仮設の追悼ボードを2面の壁に設置した。ボードには「ヒーローが刃物と火を食い止め、われわれの恐怖をも防いだ。この街はあなたの勇敢な姿を決して忘れない」とのメッセージが印刷された。すでにボードには、余さんへのメッセージを記した付箋が数多く貼られている。
ボードに印刷されたQRコードを読み取ると、オンラインでメッセージを寄せることもできる。
献花エリアも設けられている。供えることができるのは花束のみで、飲食物や飾りなど管理が難しい品物は置かないよう台北メトロは呼びかけている。




