日本統治時代の台湾で生まれ育ち、当時の痕跡をたどるために12日から台湾を訪れていた日本人男性が、5日間の滞在を終えた。最終日の16日に中央社の取材に応じた男性は、台湾と日本の良好な関係の継続を願った。
訪台していたのは石津宏さん。日本時代、現在の中部・台中市中区で産婦人科医院を開いていた坂一を父親に持つ。滞在中は、同区の戸政事務所(戸籍業務を担当する事務所)で当時の戸籍資料の交付を受けるなどした。
また産婦人科医院の跡地も訪問。当時の建物は解体作業が進められており、その様子を見届けた。中央社の取材には、体の一部がそがれるような寂しさを感じたとしつつも、多くの人が歴史を大切にし、重視していることを知られたと語った。
取材時には幼少期に味わったというアーモンド茶と「油条」(揚げパン)に舌鼓を打ち、「最高においしかった」と笑顔を見せた。
太平洋戦争時には台中市街地から徒歩で約1時間の「大突尞」(現在の台中市大里区と推定)に疎開したという石津さん。今回の滞在期間中の再訪はかなわなかったが、戸籍資料を通じて印象に残っている人たちの名前が明らかになったとして、次回の訪台では大突尞を訪れたいとしている。



