(台北中央社)東部の離島・蘭嶼に生息する絶滅危惧種、コウトウキシタアゲハの個体数回復を目指すプロジェクトが台湾師範大学のチームによって進められている。今年4月には日本から学者を招き、現地で調査を行った。
同大によれば、コウトウキシタアゲハの幼虫はツル植物のコウシュンウマノスズクサのみを餌としている。だが、コウシュンウマノスズクサの生育地の範囲が狭い上に、環境破壊も相まって、コウトウキシタアゲハの個体数は激減した。
コウトウキシタアゲハを保全しようと、台湾師範大学生命科学科の徐堉峰教授の研究チームは台湾の漢方薬メーカー、順天堂薬廠の荘武璋総経理(社長)と協力し、個体数回復を目指すプロジェクトを始動させた。順天堂グループの楽茂農業がコウシュンウマノスズクサの苗木を提供し、それを蘭嶼の台湾原住民(先住民)族タオ族の協力者によってコウトウキシタアゲハの生息地に植えてもらうことで、個体数は徐々に回復しているという。
4月にはチョウ類の体系学や保全生物学などを研究する東京大学総合研究博物館の矢後勝也講師を蘭嶼に招いた。
同大は、国際協力と現地での行動によって、持続可能な開発目標(SDGs)で掲げる「陸の豊かさも守ろう」と「パートナーシップで目標を達成しよう」の二つの目標に呼応し、大学の社会的責任を果たしていくとした。

