(屏東中央社)2023年春の外国人叙勲で旭日中綬章を受章した屏東科技大学(南部・屏東県)の丁澈士(ちょうてつし)名誉教授は18日、勲章を同大に寄贈した。同大出身の丁さんは寄贈を通じて自身を育ててくれた母校への恩返しをし、後輩らが学問に積極的に取り組むよう激励したいと語った。
丁さんは日本統治時代の日本人技師、鳥居信平が屏東に建設した地下ダム「二峰圳」を長年にわたり研究。ダムの維持管理を担うとともに、その研究成果を広く発信し、日本と台湾間の学術交流や相互理解の促進に寄与したとして受章した。
同大の張金竜学長は寄贈式で、丁さんが40年以上にわたって水利を研究しており、2018年には経済部(経済省)水利署からも賞を受けていると紹介。現代のミスター治水と呼ばれているとたたえた上で、寄贈に感謝を示した。丁さんは鳥居が行った水利技術の普及啓発が旭日中綬章の受章につながり、深く光栄に感じていると改めて振り返った。
大学によれば勲章は学内の資料館に、鳥居の銅像と併せて展示される。