(台北中央社)台湾で対中政策を担う大陸委員会の沈有忠(ちんゆうちゅう)副主任委員は19日、トランプ米大統領が「望まない」としている「台湾独立」について、国号や国旗、国歌を改めるなど、台湾が全く新しい国をつくろうと試みる動きを指すとし、政府は一貫して現状維持のために努力すると話した。
トランプ氏は14、15両日に北京で行われた米中首脳会談の後、米FOXニュースのインタビューで台湾の独立は望まないとの立場を表明した。
沈氏は台湾大学(台北市)で行われた、米中首脳会談後の米中台関係について話し合う座談会に出席する前に、報道陣の取材に応じた。
国際社会の責任ある一員である台湾に「独立」の問題はなく、「統一される」かどうかの問題だけが存在していると強調した。
台湾を支持する米連邦議会の姿勢は明確だとした上で、超党派の議員が推進する対台湾外交指針「六つの保証」の法制化が実現すれば、制度的保障としてさらに前進すると言及。政府として、どのような形で台米関係を深化させるかについて各方面との対話を継続しており、いかなる可能性も排除しないと述べた。
さらに政府の現状維持の立場に変わりはなく「現状維持とは何か、何ではないか」を過剰解釈する必要はないと指摘。現状とは中華民国と中華人民共和国が互いに隷属していない状態であり、現段階で法的な手続きを踏んだ「法理独立」を求める方向性はないと語った。
与党・民進党が99年(当時は野党)に制定した「台湾前途決議文」では、台湾が事実上すでに独立した民主国家になっており、現状の変更には国民投票が必要だとしている。党の基本綱領にある「台湾共和国の樹立」を実質的に棚上げするものだとされている。
沈氏はこれらについて民進党内部の問題であり、政府の立場としては国家全体の利益を考慮しなければならないと説明。政府は中華民国憲法と憲法追加修正条文、台湾地区・大陸地区人民関係条例に基づいて両岸(台湾と中国)関係の業務を処理し、中華民国の存続と発展を守り、台湾海峡の平和と安定を維持していくと話した。