(ジュネーブ中央社)世界保健機関(WHO)は18日、年次総会に台湾をオブザーバーとして招く案を否決した。採択前には中華民国(台湾)と外交関係を持つパラオとパラグアイの代表が支持を訴えた。
台湾は2009年から16年までオブザーバーとして総会に参加していたが、17年以降は中国の反対により招待されていない。
パラオのオイロー副大統領兼保健相は、中国の代表権を巡る国連総会2758号決議(アルバニア決議)やWHO総会25.1号決議は台湾に言及しておらず、台湾の地位を定めたものではないと指摘。これらを根拠に台湾の国際参加を妨げる行為は、国際法の意図的な曲解と誤用だと述べた。
またこのようなやり方は法的根拠を欠くだけでなく、世界の公衆衛生に悪影響を及ぼし、国際協力を損なうと主張。世界が直面する健康リスクに触れ、衛生ガバナンスに抜け穴があることは許されないと述べた。
パラグアイ厚生福祉省のオルテラド保健管理・監督次官は、台湾は公衆衛生分野で一貫して責任ある優れた役割を果たしていると強調。新型コロナウイルス流行時には、早期警戒や対応体制を速やかに整えるなどし、多くの国に防疫検疫経験を共有・支援したとし、世界各地に具体的な貢献を果たしたとした。
その上で、台湾の参加を拒むことは、台湾に暮らす2350万人が世界の公衆衛生の安全システムから除外され、国際社会も台湾の経験や能力を十分に生かせないことを意味していると語り、台湾への支持を求めた。
一方、中国側はアルバニア決議や25.1号決議を口実に台湾の参加に反対する意向を表明。パキスタンも「一つの中国」の原則への支持を示した。
外交部(外務省)の蕭光偉(しょうこうい)報道官は19日の記者会見で、台湾がWHOやその他の国際機関への参加を推進することは、台湾の主権に基づいた正当かつ合法的な権利であり、中国に口を挟み、妨げる権利はないと主張。民主的な選挙で選ばれた政府だけが国際社会や多国間の場で台湾の人々を代表できると訴えた。