戒厳令下に国民党政権が市民の思想や言論を弾圧した「白色テロ」の時代、東部・台東県の離島、緑島には政治犯を収容した教育施設の「新生訓導処」や監獄が置かれた。これらの施設に収容された経験を持つ人や遺族らが16日から18日にかけ、緑島を訪問した。国家人権博物館が企画した。
同館によれば、参加者らは複数の受難者が眠る「十三中隊」と呼ばれる場所で献花を行った。白色テロ時代、緑島に収容されていた人が死亡した場合、家族が遺体を引き取りに来ない場合はこの地に埋葬されたという。
また、勤務先から逃亡していた出稼ぎ労働者のベトナム人男性が警察から銃で撃たれて死亡した2017年の事件を取り上げたドキュメンタリー映画「9発の銃弾」(九槍)の観賞会も行われた。
招かれた監督のツァイ・チョンロン(蔡崇隆)監督は、台湾は白色テロを経て、人権に対して深く会得し、思考するようになったと言及。映画を通じ、社会で弱い立場に置かれた人々が受ける暴力について、さらに考えを深めてもらえれば語った。
同館は、過去の政権による人権侵害や真相究明を目指す「移行期正義」の意義をさまざまな世代が理解できるよう取り組みを今後も続け、受難者たちとともに人権の価値を守っていきたいとした。

