(台北中央社)最大野党・国民党は1日、全国代表大会を開き、任期満了となった朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)に代わり、先月行われた選挙で当選した鄭麗文(ていれいぶん)氏が新党主席に就任した。鄭氏は、民主主義と自由を守り、奇跡的な経済成長を再び実現し、100年にわたる両岸(台湾と中国)の平和を築くとし、「最悪の時代を最良の時代に変える」と意欲を示した。
大会には韓国瑜(かんこくゆ)立法院長(国会議長)や江啓臣(こうけいしん)立法院副院長、蒋万安(しょうばんあん)台北市長、複数の立法委員(国会議員)らが出席した。鄭氏は朱氏から党主席の印章を受け取ると、会場全体に向かって深く一礼し、感謝の意を示した。
鄭氏は、台湾海峡の緊張が高まり、これまで長く守られてきた経済貿易のルールも激しく変化しているとし、現在は最悪の時代だと指摘。台湾は外部からの挑戦を受けているだけでなく、内部でも与党・民進党による長期政権の下で、執政者が民主主義と法の支配による社会を脅かしていると批判し、国民党がいかに正しい方向に立て直すかに関心が寄せられていると語った。
その上で、朱氏が党主席を務めた4年間はつらく、苦しく、悔しい思いをしたとしながらも、これからは体の傷痕が作戦のよろいになり、私たちをより強くしてくれると強調。これまでにない団結の力を示せると信じていると語った。
現在は産業に活気がなく、前途も暗く、若者や労働者の未来は見えないとしつつも、国民党は変革と強化を続け、あらゆる人材と若者を引き付けると語気を強めた。
将来的には国民党を台湾で最も重要かつ最大の政治団体にするとともに、台湾中で影響力のある公益団体にし、支援を必要としている全ての地域の人々を助けると述べた。
また民進党政権下の数年間は台湾を分断させたとし、台湾はこれ以上沈んではならないと強調。愛だけが憎しみに勝て、善だけが邪悪を打ち負かすとし、国民党は新たな秩序を築き、弱者を守り、台湾を公平と正義の国にすると語った。
