(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統が野党党首を招いて18日に開催予定の国家安全保障情勢報告会議を前に、最大野党・国民党と第2野党・民衆党は17日、党首の欠席を相次いで発表した。総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官は同日、会議の実現に向け引き続き努力する考えを示し、「最大の善意を示していく」と述べた。
頼総統は先月20日の就任1年の談話で、同報告を行う方針を表明していた。総統府は16日、同報告の会議を18日に総統府で非公開で行うと発表。実現すれば、頼総統が陸海空3軍の統帥(最高司令官)として、野党党首に対して国家安全保障情勢の報告を行う初の場となる。総統府は、会議には国防、外交、両岸(台湾と中国)、国家安全保障関連の各部門トップも同席するとしていた。同会議を巡り、野党2党の党首が出席するかに注目が集まっていた。
民衆党は17日に声明を出し、「頼政権のいい加減で性急かつ政治的計算に満ちた計らいは遺憾だ」と表明。黄国昌(こうこくしょう)党主席(党首)の欠席を発表した。
国民党は同日、記者会見を開き、同党の要求が総統府側に受け入れられなかったため、会議への不参加を総統府側に伝えたと明らかにした。記者会見に出席した朱立倫(しゅりつりん)党主席は、意思疎通の継続は基本姿勢だとしつつ、望むのは双方向の対話であり、与野党間の対話のプラットフォームの構築を最重要目標にしていくと述べた。