(台北中央社)政権与党で議会第2党の民進党立法委員(国会議員)団トップ、柯建銘(かけんめい)氏は4日、記者会見を開き、国会が混乱しているとして、立法院長(国会議長)と副院長(同副議長)の改選と小選挙区などで選出された最大野党で議会第1党の国民党立法委員ら41人のリコールを呼びかけた。
柯氏は、昨年1月の立法委員選挙で国会が全面改選されたものの、現状では国民党と第2野党・民衆党が政治を混乱させ、国を滅ぼそうとしていると指摘。今できることは民意を呼び起こすことだと主張し、民意の力を借りてこそ台湾を救えるとアピールした。
また国民党立法委員は皆論述力に乏しく、国会の権力を拡大させる法案の推進時には、誰一人として論理的な説明をしていないと批判。法律の改正草案についても、法案を強行的に通過させたり、公聴会を開かなかったりしたとし、これらの立法委員は台湾にとって意味がないと語った。
現在は共に国民党の議員が務める立法院長と副院長の改選については、立法委員の3分の1以上が要求し、出席した委員の3分の2以上が賛同すれば実施できると説明。国民党立法委員のリコールが成立した場合、実現のハードルは決して高くないとの認識を示した。
これに対し国民党は同日、頼清徳(らいせいとく)総統が米国ワシントンで20日に行われるトランプ次期大統領の就任式に韓国瑜(かんこくゆ)立法院長の派遣を決めたことに触れた上で、柯氏は民進党の偽善の仮面を破り、リコールへの介入を宣言したと非難。民進党の悪意ある操作によって中華民国の民主主義と憲政体制を危機に陥れる中でも、国民党は萎縮しないと反発した。またさらに団結して多数の民意を集め、共に民進党の偽の民主主義と真の戒厳令に対抗すると決意を示した。