(台北中央社)第79回国連総会の一般討論演説が9月30日、約1週間の全日程を終えた。会場となる米ニューヨークの国連本部の内外で国交締結国や理念が近い国の友人らが台湾の国連参加支持を表明したことに対し外交部(外務省)は4日、報道資料を発表し「心からの感謝」を示した。
同部によれば、台湾のために声を上げた国交締結国はパラグアイ、マーシャル諸島、パラオ、セントビンセント・グレナディーン、エスワティニ(旧スワジランド)、ツバル、セントクリストファー・ネビス、セントルシア、ベリーズの9カ国。
このうち、マーシャル諸島、パラオ、ツバル、セントルシアの4カ国は1971年の国連総会で採択された国連における中国代表権を定める「アルバニア決議」について、「台湾の国連システム参加を排除していない」ことを明言した。
同部は、米国務省のカート・キャンベル副長官も一般討論演説前の18日、連邦議会下院外交委員会の公聴会で、アルバニア決議について、中国が台湾の地位を矮小化するための道具となっていると批判したことを指摘。オランダのカスパー・フェルドカンプ外相が議会での質疑で、同決議が台湾に関与していないと発言したことなどを説明した。
報道資料では、バイデン米大統領が一般討論演説で「米国は台湾海峡の平和と安定を維持する」と表明したことやオーストラリアのペニー・ウォン外相が「台湾海峡の平和と安定を維持するよう中国に引き続き求めていく」と公に述べたことなども紹介された。同会合での台湾海峡言及はバイデン氏にとって2022年に続き2度目で、オーストラリアにとっては初めて。
同部は、国連が中国の圧力に屈するのをやめ、「誰一人取り残さない」という国連の基本理念に基づき、早期に台湾の全面的参加を受け入れるよう重ねて呼びかけた。