(台北、東京中央社)東京・代々木公園で26~28日に開催された台湾をPRする文化イベント「台湾フェスタ」を巡り、一部の出店者が掲示した横断幕に中国国旗が描かれていたとされる写真が、交流サイト(SNS)上に投稿された。外交部(外務省)は29日、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)が主催者側に調査を求めたと明らかにした。
同イベントは在日華僑団体「日本華商総会」が主催した。同総会のウェブサイトによると同総会は「1951年に中華民国政府の協力のもと国際貿易の発展を目的として設立された」としている。
SNSに投稿された写真には、台湾を示す「台」の字の「口」の部分が中国国旗のデザインになっている横断幕と、その横断幕を掲げたブースが台湾では一般的でない中国の料理「肉夾饃」を販売している様子が写っていた。
外交部は中央社の取材に対し、同代表処は同イベントの後援団体だったと説明。台湾をイメージするデザインに中国国旗が配置されたことは明らかに台湾の主権を損なったと不快感を示した。また同代表処に対しては、今後同イベントの後援を継続するか検討し、各イベントの後援時には、同様のトラブルを防ぐため、事前にイベントや広告・宣伝用の印刷物などの内容を把握するよう求めたとした。