(台北中央社)中国で民主化を求める学生らの運動が武力弾圧された1989年の天安門事件から35年となった4日、頼清徳(らいせいとく)総統はフェイスブックやインスタグラムに事件を思い起こす投稿を寄せた。民主主義と自由に関心を持つ人々は皆「民主主義と自由だけが真に人々を守れる」との信念を抱いているとつづった。
頼氏は、台湾は過去、困難な道のりの中で、民主主義を求める先人の犠牲や尽力によって権威主義体制から民主化へ向かったとした上で、若者たちが民主主義のともしびを継承して民主主義を深化し続けていると言及。台湾で過去に起こった「野百合学生運動」(90年)や「ひまわり学生運動」(2014年)などに触れ、立法院(国会)での国会職権関連法改正案の審議を巡って先月から行われている抗議活動はこれら過去の学生運動によって花開いたものだとの考えを示した。
天安門事件を思い起こして記憶にとどめるのは同事件のためだけでなく、民主主義と自由に関心を持つ世界中の人々が皆「民主主義と自由だけが真に人々を守れる」との共通の信念を抱いているからだと述べた。このような人々が努力し続けることで歴史の記憶が長く人の心に留まることができ、中国の民主化に関心を持つ全ての人の心を打つと語った。
頼氏は結びに、今後全ての力を結集し続けて台湾の民主主義を深め、近い理念を持つ国々との協力や助け合いも行い、さらに美しい世界を共につくろうと強調した。