(台北中央社)広島で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」が3年連続で明記されたことに対し、蔡英文(さいえいぶん)総統は22日、フェイスブックで「台湾と台湾海峡に対するG7メンバーの固い支持に深く感謝する」と謝意を表明した。
20日発表された首脳声明では「国際社会の安全と繁栄に不可欠な台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認する」とし、「台湾に関するG7メンバーの基本的な立場(表明された『一つの中国政策』を含む)に変更はない。われわれは、両岸問題の平和的解決を促す」と記された。
蔡総統は、21日に開幕した世界保健機関(WHO)の第76回年次総会で台湾の参加が議題に採用されなかったことに触れ「残念だ」としつつ、台湾の参加を支持した国交樹立国や理念が近い民主主義国家に感謝した。
台湾海峡問題は両岸(台湾と中国)、地域といったレベルをすでに超え、世界の安全とグローバルな繁栄に関わる焦点になっていると強調し、「世界の共通認識は明確だ。つまり、台湾海峡問題は必ずや平和的に解決されなければならず、戦争は選択肢にはない。いかなる一方も非平和的なやり方で一方的に現状を変更してはならないということだ」と訴えた。
併せて投稿した画像には「台湾は世界のキーワード」のメッセージを大きくあしらい、「台湾のWHO総会参加は台湾の人々全体の健康に密接に関わるだけでなく、世界の衛生と防疫システムにも欠かせない」とアピールした。