(台北中央社)陸軍司令部が全軍に対し、銃剣術の高度な訓練を普及させるよう通達したことが28日、軍関係者の話で分かった。陸軍は「訓練は士官と兵士の福利」だと強調。平時の着実な訓練だけが、戦時下での戦力の有効的な発揮につながるとの認識を示した。
関係者は中央社の取材に対し、これまでは一部の幹部訓練クラスでのみ銃剣術の全ての形の訓練を行っていたと説明。すでに儀範的な性質の銃剣部隊が結成され、訓練に必要な木槍や防具が購入されたと話した。
また今年、徐衍璞上将(大将)が陸軍司令に就任して以降、銃剣術だけでなく、武装した状態での500メートル障害物競走や鉄棒、平行棒などのテスト、武器の習熟訓練などが再開されている。
現場からは業務が増え、新たな措置に対応する余裕がないとして不満の声が上がっている。
陸軍司令部は、中国による「文攻武嚇」(言葉で攻撃、武力で威嚇)と台湾周辺海空域における嫌がらせを受け、確かな部隊の訓練なくして防衛面における堅実な戦力の構築や、台湾、澎湖、金門、馬祖の人民の安全と福祉を守ることはできないと痛感したと説明。そのため、「実戦化」のニーズに基づき、士官や兵士全体の訓練への熱意向上を図っていると回答した。