台北市立動物園は6日、42歳のアフリカゾウ「美代」を安楽死させたと発表した。この頃、体温がやや高めの状態や脱水症状が続いたことから、専門家の意見や文献を参考にした結果、尊厳ある死を迎えさせることが決定された。
1982年に生まれた美代は同園が現住所に移った1986年に入園した。今年2月から、飼育員らに左の前足の歩き方に異常が見つかり、手術の代わりに症状の改善や緩和を目指す保存治療が施されてきた。今月3日には、緊張や怯みなどの行動の変化が観察され、抗生物質の追加投与や水・電解質を補給する輸液投与などが行われたが、治療する過程で、突然座ったままになり、職員らが何度助けても立ち上がることができなくなるなど、体力が急激に低下したことが感じられたという。
「すでに生理的機能の回復は不可能で、これ以上治療を続けても、苦しみを深めるだけだと考え、手放すことを決めた」と同園は説明し「40年近く一緒にいてくれてありがとう」と美代に感謝した。