海洋委員会海洋保育署(海保署)は22日、離島・澎湖県で5月初旬に、渡り鳥「コアジサシ」のひなが誕生したと報道資料で発表した。今年、台湾全島でコアジサシのひなが確認されたのは初めて。
コアジサシは台湾では保護・保全が必要な鳥類に指定されており、夏には繁殖のために台湾に飛来する。海保署によれば、今年3月末に澎湖に到着し、4月中旬には湿地での産卵、5月1日には卵がふ化してひなが誕生したことが同県の野鳥学会によって観察された。
海保署は、繁殖期におけるコアジサシの脅威は、卵を拾うなど、人間によるかく乱だと指摘。コアジサシが安心して繁殖できるよう、同署は中国語や英語、ベトナム語、インドネシア語、タイ語などの宣伝ポスターを作成。各自治体を通してそれを各地の工場に貼ることで、コアジサシを守るとともに、人々による法令違反のリスクを下げようとしている。
海保署によると、澎湖県で記録されたコアジサシの営巣数は91個。