(台北中央社)中国の習近平国家主席は8日、訪問先のモスクワでロシアのプーチン大統領と会談した。会談後に発表した共同声明では、「台湾は中華人民共和国の領土の不可分の一部だ」「いかなる形の台湾独立にも反対」などと改めて主張した。これに対し、外交部(外務省)は9日、報道資料で現実からかけ離れた文言だと深い遺憾と不満を表明し、国際社会でわが国の主権を矮小化する誤った議論の流布をやめるよう中国に要求した。
同部は、中華民国台湾は主権が独立した民主主義国家で、中国共産党の支配下にある権威主義の中華人民共和国と互いに隷属していないと再び言及。台湾の主権的地位の歪曲を図るいかなる謬論(びゅうろん)も歴史を変え、国際社会が認めたこの客観的事実を揺るがすことがきないと強調した。
自由や民主主義の価値観、ルールに基づく国際秩序を固く守るとの台湾の決意を示した同部。侵略的な中国の権威主義の本質や台湾問題の内政化、台湾海峡の平和と安定の破壊など、中国のさまざまな卑劣な行為を国際社会が見極めるよう呼びかけた。