(ストックホルム中央社)台湾海峡戦争を題材にした台湾ドラマ「零日攻擊 ZERO DAY」の第1話が13日、デンマーク・コペンハーゲンで各国の政財界要人らを集めて開かれた「コペンハーゲン民主主義サミット」で世界初上映された。上映前に開かれた座談会に出席したチェン・シンメイ(鄭心媚)プロデューサーは、同作を通じて台湾の声を世界に届けたいと語った。
同作は台湾海峡戦争勃発間近の台湾社会を舞台に各階層の人々の物語を描く。高橋一生や水川あさみ、香港のチャップマン・トウ(杜汶沢)、台湾のリェン・ユーハン(連兪涵)、カイザー・チュアン(荘凱勛)らが出演する。
チェンプロデューサーは、中国による台湾侵攻に全世界が関心を寄せる一方で台湾人はこの問題について議論していないと指摘する。海外の友人から「台湾は世界で最も危険な場所なのに、台湾人は心配していないのか」と聞かれたことが、同作を制作するきっかけになったと明かした。
また、作品を通じて、台湾は中国ではなく、台湾には民主主義と自由があり、台湾人には選択肢があることを世界に伝えたいと話した。
座談会には同作で総統役を演じたジャネット(謝怡芬)、ドキュメンタリー映画「インビジブル・ネーション」(看不見的国家)のバネッサ・ホープ監督も出席した。
上映終了後にはスタンディングオベーションが起こり、ジャネットの演技に称賛の声が寄せられた。ウクライナ出身の女性はジャネットに対し、戦争について語るこのような物語はとても重要で、世界に見てもらう必要性が大いにあると語った。
チェンプロデューサーは中央社の取材に、台湾の物語が世界各国の観客からこれほど多くの共鳴を得られるとは思いも寄らず、励みになったと話した。