中部・苗栗県銅鑼郷でイノシシによる食害が深刻化している。被害を受けた飼料用トウモロコシの栽培農家、張智傑さんは、立法委員(国会議員)を通じてイノシシの食害問題を正視するよう政府に呼びかけている。
国産飼料の供給力強化を図り、台湾は飼料用トウモロコシの栽培を奨励している。関連の規定では、奨励金の受給には1ヘクタール当たり2500キロ以上の作物を交付しなければならない。
だが、張さんの畑はイノシシによって破壊され、視察に訪れた立法委員の事務室関係者によれば、一部の畑で被害面積が8割以上に達した他、状況が深刻化しているという。
中央社の取材に応じた張さんは、イノシシは体が大きく、ほとんど天敵がいない他、繁殖力が強いことから、近年、イノシシに畑を荒らされる被害がひどくなる一方だと苦情を吐露。「イノシシの個体数を効果的に制御できなければ、被害は年々増加していくだろう」と不安視した。