南部・嘉義県のダム湖に隣接する公園内の蒋介石元総統の銅像がこのほど、地震で倒れてしまった。水の中に沈んでしまったため、ダムの満水時に土台部分が隠れ、銅像がまるで水中に浮かぶ珍しい景色「水上漂」が見られなくなった。
同公園は大埔郷にあり、ここには貯水量台湾一を誇る曽文ダムが聳えている。園内に蒋介石の銅像が設置されており、ダム湖の水位変化により、銅像の土台部分が見え隠れする。水位が土台の上部にまで達した場合、水上漂の光景を目にすることができ、行楽客には人気の撮影スポットとなる。
だが、先月30日、同県を震源とするマグニチュード(М)5.6の地震が発生。その直後、水面から銅像が消え、土台のみ残っていることが発見された。
大埔郷公所(役場)は同日、中央社の取材に対し、長年風雨にさらされた銅像の破損カ所を修復しようと、2年前に関連の予算を編成したが、修理が間に合わなかったと指摘。「ダムは今も満水位の状態にあるため、その後の銅像の状況を知らないが、話し合ってから対応する」と語った。