自然豊かでスローライフが楽しめる東部・台東県では、台風のシーズンが終わった後に街路樹を丸坊主の状態に剪定する作業が行われ、県議らに問題視されている。
今年最後に台湾に上陸した台風21号は、10月31日午後に台東に上陸。翌11月1日には台湾本島が強風域を抜けた。それから約1週間たった同月7日、県環境保護局が台東野球場周辺の街路樹を剪定したため、市民の困惑を招いた。
今月6日、同県の簡維国県議は中央社の取材に対し、台東はよく台風に見舞われるため、台風による被害を抑えるためにも予防的な木々の剪定は必要だが、関連の条例がないため、剪定が必要なときの予算を編成できないのも実情だと指摘。観光の町である同県にとって美しい木々は欠かせないことから、県に関連の基準の制定を求めたと明かした。
これに対し、同県農業処は、2022年から農業部(農業省)林業・自然保育署が定めた関連の手引きを参考に剪定するよう、関係各所に書面で複数回知らせているとした上で、今後は県としてのマニュアル制定を検討するとの考えを示した。