中部・台中市の梨山地区で果物などの収穫が最盛期を迎えている。だが、果樹園周辺にはタイワンザルの群れが出没し、収穫前のリンゴやナシを食い荒らすことから農家が頭を悩ませている。
梨山は同市平和区にあり、温帯フルーツやお茶の生産地として知られている。近年は野生生物に対する人々の保全意識の向上により、タイワンザルの数が増え続け、それによる食害も多発している。
梨山で蜜リンゴを栽培している農家がメディアの取材に対し、最近、熟したリンゴめがけてサルの群れがやってくると指摘。摘み取った果物を地面に投げてから食べるため電気柵の設置や犬の飼育で追い払うしかないと頭を抱える。
別の農家では、果樹園の外から収穫前のナシを狙っている白い色のサルが見つかり「まだ採集する余裕がないのに、なかなか果樹園を離れようとせず、朝から晩までサルとにらめっこしなければならなくなり、心が休まらない」と嘆いている。