ウナギの国内消費拡大を目指そうと、中部・雲林県政府農業処は5日、県産ウナギのPR記者会見を開き、ウナギを使ったオリジナル料理を紹介するなどした。円安の影響で日本向け輸出の収益が大幅に減少しているため。
同県口湖郷は台湾最大のウナギ養殖産地として知られる。養殖ウナギの生産量は台湾一を誇り、主に日本に向けて出荷されている。だが、円安による養殖業の収益減少で近年は国内消費にシフトしつつある。
農業部(農業省)漁業署の繆自昌主任はあいさつで、台湾でのウナギ養殖は60年以上の歴史があり、技術が発展している他、品質もよく国際社会で好評を得ていると指摘。「普段から栄養を補充する際の選択肢の一つにもなる」として国産ウナギの消費を呼びかけた。
秋の行楽シーズンに備え、一部のホテル業者も特色あるウナギ料理を開発し各地からの観光客をもてなそうとしている。台湾では17日には中秋の名月(旧暦8月15日)、来月10日には中華民国国慶日(国家の日)など、それぞれの祝日を控えている。