南部・台南市中西区にある忠義小学校の樹齢100年を超えるガジュマルの木が先月28日、台風で倒れてしまった。「回復は不可能」との判断を示されたことから、同校教員や生徒代表が2日の樹霊祭で老木に花を手向け、別れを告げた。
中型台風(台湾基準)台風5号は先月末、台湾に接近した。すでに台湾から離れていったが南部の台南市や高雄市を中心に街路樹の倒壊やインフラ施設の損壊など、各地に大きな爪痕を残した。
倒れた老木は同市の管理下にある貴重なもので、2019年に褐色根腐病にかかったと診断された。市農業局が治療した後、支柱で固定したが、台風で主幹が半分折れの状態になった。同局は立て直しても回復できないとみて、幹を分割し撤去を決めた。
同校の林泓成校長は、後日の老木の再現を図り、その一部を保存しておくと語った。林校長によれば同校の校庭には樹齢200年を超えるカイノキも見られる。