(台北中央社)「国際カブトガニの日」の20日、農業部(農業省)水産試験所が台湾海峡の離島・澎湖で人工飼育されたカブトガニの幼生2000匹を放流した。野生個体数の増加につながることに期待を寄せている。
カブトガニは乱獲や環境破壊のため個体数を減らしており、2019年には国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定された。
水産試験所によると、澎湖漁業生物研究センターは長期にわたりカブトガニの保全や繁殖・養殖に関する研究を行ってきた。野生のカブトガニの順化や自然産卵、幼生の育成などに成功し、人工飼育下で同一個体を15回脱皮させた世界記録も持っているという。
水産試験所では2006年から3齢(2回脱皮)以下の幼生を放流。今後は地域や宗教団体などと協力して環境教育の推進に取り組むとしている。