台湾では墓参りを行う「清明節」(4月5日)に「潤餅」(台湾風クレープ)を食べる慣習がある。南部・台南市の各市場には、清明節に合わせてユニークな潤餅が登場している。
清明節は「寒食節」とも近く、寒食節には調理に火を使ってはならないとされる。そのため、事前に食材を用意し、それらを小麦粉で出来た皮で包んだ料理を準備するようになった。このため、清明節に潤餅を食べる風習が広まったと言われている。今では各地で異なる食材を使った特色ある潤餅が生まれている。
台南市政府経済発展局によれば、東菜市場の「阿真春捲」は、ホウレンソウやドラゴンフルーツを使用したカラフルな皮を販売。同市場の「蘇家鱔魚」では隠れメニューとして、カラスミやエビが入った豪華な潤餅が売られている。麻豆市五市場の「潤餅王」の潤餅には、ニンニクや豆腐乳で作った特製ソースが使用されている。
同局は「墓参りの前後にグルメの旅を楽しんでほしい」としている。