台湾で新型コロナウイルス対応を担う中央感染症指揮センター指揮官を務めていた陳時中(ちんじちゅう)元衛生福利部長(保健相)が1日、日本に向けて桃園国際空港を出発した。日本には5、6日滞在する予定。気晴らしが目的で、長い間会っていなかった友人も訪問するという。
暗い色の服装、グレーのマスクといった目立たない格好で空港に姿を見せた陳氏。そのため、記者が撮影する光景を目にしてはじめて、陳氏の存在に気付いた人も多かった。「同じ飛行機に乗るから、あとで機内で記念撮影をしてもらわないと」と興奮して話す人もいた。
陳氏によると、まず大阪に降り立ち、帰りは福岡から台湾に戻る予定。訪日旅行での感染対策について報道陣に聞かれると「簡単なアルコール綿を持ってきた。あとはこまめに手を洗えば十分」と話した。
陳氏は昨年7月まで2年以上にわたり中央感染症指揮センター指揮官を務めた。衛生福利部長退任後は同11月の台北市長選に出馬したが落選した。