南部・嘉義県政府が、絶滅の恐れがある節足動物で「生きた化石」と呼ばれるカブトガニの繁殖で成果を上げている。繁殖は県内のカブトガニの生息地、布袋鎮で行われ、このほど、カブトガニの自然産卵が確認された。無事発生が進んでふ化した個体は600に上り、布袋鎮で初となるカブトガニの自然繁殖成功例だという。同県によれば、生息環境の破壊や過剰捕獲、海洋汚染などで布袋に生息するカブトガニの個体数が大きく減った。カブトガニを絶滅の危機から守ろうと、県は2019年、その個体数や生息地の現状調査を地元の生態保育協会に委託。同年9~10月には幼生14匹が見つかった。今年4~5月には地元の漁師が2対を捕獲し、それを同協会に寄贈したことから、カブトガニの繁殖成功につながった。(写真=嘉義県政府提供)