(台北中央社)台湾の映画監督、ジョン・スー(徐漢強)がメガホンをとる新作映画「鬼才之道」(Dead Talents Society)が米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントから資金提供を受けることが決まった。同作品の製作側が19日、発表した。ソニー・ピクチャーズが台湾映画に出資するのは約20年ぶりとなる。
同作はチェン・ボーリン(陳柏霖)、チャン・ロンロン(張榕容)主演。昨年2月に約6分間のティザー映像が公開され、あの世を舞台にしたコメディーのイメージを覆したことで話題を集めていた。
ソニー・ピクチャーズ国際製作部門の責任者、マイケル・リフキン氏は、ティザー映像を見てすぐに同企画に魅了されたと話し、同作は台湾が分かりやすいハイ・コンセプトの物語を世界に提供できるという見本を示すことになると期待を寄せた。
同社は同作の製作費の5割以上に当たる100万米ドル(約1億1400万円)以上を投じるほか、全世界配給権とリメイク権を取得した。
同社が台湾映画に出資するのは米アカデミー賞で外国語映画賞に輝いたアン・リー(李安)監督の「グリーン・デスティニー」(臥虎蔵龍、2000年)やチェン・クォフー(陳国富)監督の「ダブル・ビジョン」(双瞳、2002年)以来。
「鬼才~」のエグゼクティブプロデューサーを務めるリー・リエ(李烈)は、台湾のコンテンツを世界に発信することをずっと望んでいたとし、ソニー・ピクチャーズの出資は大きな一歩だと喜びを示した。その上で「この良い知らせが、台湾の映画産業がずっと作品を作り続けていく上での刺激になれば」と願った。