(台北中央社)台湾元相場が急上昇している。中央銀行の楊金竜総裁は5日、最近の為替市場に、経営難の企業の株を買い漁り、価値をつり上げて売却する「ハゲタカ」行為に似た現象が見られたと明らかにした。卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は6日、ハゲタカを容認しない考えを示し、不法行為があれば厳格な調査を行うよう中央銀行や全ての金融機関に要請したと述べた。
対米ドルの台湾元相場は2日と週明け5日の2営業日連続で3%近く上昇した。楊氏は5日、記者会見を開き、市場に大量の資金が流れ込んでいるのを確認したとし、「為替操作が狙いだ」との見方を示した。
立法院院会(国会本会議)出席前に報道陣の取材に応じた卓氏は、台湾は長らく為替が安定している国家であり、中華民国台湾も一貫して為替操作をする国ではないと説明。ハゲタカが為替に影響を与えたり、破壊、操作したりすることは容認できないと強調した。