(台北中央社)台北メトロ(MRT)とパソコン大手のエイサー(宏碁)が共同で手掛けたAI(人工知能)デジタル列車が27日、公開された。車内での異常発生や混雑状況が把握できる他、裸眼3Dディスプレーを含むデジタル広告表示システムが導入されている。淡水信義線で優先的に運行される予定。
エイサーの関係者は、列車の開発には1年近くかかったと説明。AIを日常生活に取り入れ、多様なスマートソリューションを提供すると語った。
6両編成の列車には横型108枚、縦型72枚のデジタルディスプレーが搭載され、車内空間の全面的なデジタル化を図った。先頭・後尾車両には裸眼3Dディスプレーをそれぞれ1枚設置した。ドア上部の車内案内表示装置も改良し、駅の出口などの案内情報を表示できるようにした。
異常検知システムは乗客の異常な動きやトラブルなどを検知すると、監視カメラの映像が運転席に表示される。即座に状況の把握と適切な対応が可能となる。
エイサーによれば、今後もエッジコンピューティング技術を使い、車両の運用効率を向上させたり、乗客の悲鳴を検知して潜在的なトラブルを察知したりするシステムを導入するとしている。