(東京中央社)台湾の郵政事業を担う中華郵政と日本郵便は29日、台北市内と熊本県内の郵便局計6局を姉妹郵便局とする協定を締結した。背景には半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出がある。日本郵便側は、双方で今後、幅広い分野で連携や交流をし、市民の友好親善や相互理解の促進を図っていくとしている。
姉妹郵便局になったのは台北市側が北門局と迪化街局の2局、熊本県側が熊本城東局(熊本市)、西合志局(合志市)、菊陽久保田局(菊陽町)、室局(大津町)の4局。
熊本市の日本郵便九州支社で行われた締結式では、中華郵政の蔡文慶(さいぶんけい)副総経理(副社長)と日本郵便の西口彰人副社長が協定に署名した。木村敬熊本県知事や台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処の陳銘俊(ちんめいしゅん)処長(総領事に相当)が立ち会った。
蔡氏はあいさつで、協定締結は双方に成長の機会をもたらせるとし、台湾と熊本の友好の懸け橋になることに心から期待していると述べた。
日本郵便九州支社の高橋博経営管理部長は、TSMCの進出により台湾から熊本への移住者が増えていることを念頭に、中華郵政とさまざまな取り組みを進め、台湾から熊本に来た人々の快適な生活を支えたいと話した。
締結を記念して、台湾で使われている郵便ポストのオブジェが日本郵便九州支社前に設置された。また日本郵便側は11月に記念切手を数量限定で販売するという。