(台北中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出に伴う波及効果に照準を合わせ、経済部(経済省)が九州に半導体工業区の設置を計画していることが30日、分かった。郭智輝(かくちき)経済部長(経済相)が同日の記者会見で明らかにした。サプライチェーン(供給網)を形成する台湾企業が日本に拠点を置き、TSMCや日本の顧客に近い場所でサービスを提供できるよう支援するのが狙いだとしている。
TSMC熊本第1工場は今年2月24日に開所。第2工場の建設も発表されており、今年末に建設が開始される予定。
郭氏は九州に設置を検討している半導体工業区の進捗(しんちょく)状況について、現在は意見を取りまとめている段階だと説明。産業規模の他、サイエンスパークあるいはインダストリアルパークのどちらの方式を採用するかなどについて協議しているとし、国家全体の発展計画にも合わせるため、今後は政府の関係官庁との協議も必要になると述べた。すでに集中的に準備を進めているとし、「なるべく早く実現できれば」と意欲を示した。