(東京中央社)東京スカイツリー内の鮮魚店「魚力」で5日から、台湾産ハタの販促イベントが開催されている。「台湾フェア」と銘打ち、タマカイやアオハタの刺し身、すしを販売している。
農水産品の輸出などを手掛ける台農発(台北市)は今年3月、東京都内で催された食品・飲料展示会「フーデックスジャパン2023」で、水産物を輸入、販売するサントラスト(愛媛県)と覚書を締結。サントラストがハタを50トン購入する他、日本での販売促進でも連携していくことで一致した。
覚書締結以降、今回が最初のイベント開催となった。双方の協力により、加工や低温保存などの技術を活用し、生食での販売が実現。6日には解体ショーも実施した。解体した職人は、台湾産のタマカイは皮が硬くて厚いからこそ身の食感が保たれると紹介し、刺し身で食べると非常においしいと話した。
台農発の洪忠修董事長(会長)は、日本側と協力して台湾の良質なハタを日本で販売できることに喜びを示した。特に東京スカイツリーで消費者に届けられることは特別な意義があると語った。
同イベントは7日まで。
中国は2021年から台湾の農水産物の輸入を相次いで停止。ハタは昨年6月から輸入を停止している。対中強硬姿勢を打ち出す蔡英文(さいえいぶん)政権への圧力とみられる。