(台北中央社)最大野党・国民党立法委員(国会議員)24人と元民衆党の新竹市長に対するリコール(解職請求)の是非を問う住民投票で、全てが不成立となったのを受け、国民党の朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)は26日夜、台北市の党本部で記者会見を開き、台湾人民の大勝利だと語った。
朱党主席は、台湾人民は投票を通じて、台湾の民主主義が成熟し、偉大であることを証明し、皆で民主主義と台湾を守ったと強調。誰も民主主義の破壊や一党独裁はできないと語った。
また8月23日に別の7人の国民党立法委員に対して行われる予定のリコール投票については、政治の茶番が終わることを望むとし、政治闘争をやめて景気対策などにしっかりと取り組むことこそ、全ての人々の幸せになると語った。
頼清徳(らいせいとく)総統に対しては、人民に謝罪し、反省して、世界的な経済競争や関税・貿易戦争に直面する中で台湾はどうすれば難局を乗り越えられるか考えるべきだと述べた。
さらに台湾の多様な価値観や民主主義の本質を守ったとし、有権者に感謝の言葉を述べた。
第2野党・民衆党の黄国昌(こうこくしょう)党主席も同日、民進党はリコール運動を推進してデマを流し、恣意(しい)的にライバルを中傷したと指摘。また憎しみをあおって台湾に前例のない分断を生んだなどと批判した。
その上で、行政の中立性に著しく反し、行政資源を乱用した卓栄泰(たくえいたい)内閣は即座に解散し、組閣し直すべきだと語気を強めた。