台湾の金融持ち株会社として4位の規模を誇る「台新新光フィナンシャルホールディングス」(台新新光FH、台新新光金控)が24日発足した。
台北市内では同日午後、同社の船出を祝うレセプションが開かれ、あいさつに立った呉東亮董事長(会長)は、「もし(1986年に死去した)父親の呉火獅氏がまだ生きていたら、きっとわれわれのことを誇りに思ってくれるだろう」と感慨深く語った。
台新新光FHは、呉氏がトップを務める台新ホールディングスが新光フィナンシャルホールディングスを吸収合併することで新たに誕生した。吸収合併で、資産規模は国内4位の8億3千万台湾元(約41兆4000億円)に達し、店舗数は200を超え、台湾の民間銀行で最多となる。
台新も新光も呉火獅氏が立ち上げた企業グループ「新光集団」のメンバーだった。呉氏は、父親の座右の銘「現状維持は落伍、研究発展こそが進歩をもたらす」を紹介。今回の吸収合併は企業2社の結合だけでなく、一族の精神と価値観の継続といった意味合いもあると強調した。
また今後は傘下の銀行や保険、証券、投資信託といった子会社と協力し、相乗効果の最大化に取り組んでいくと意気込みを語った。
レセプションには、業界関係者のほか蕭万長元副総統や王金平元立法院長(国会議長)、台湾の対日窓口機関、台湾日本関係協会の蘇嘉全会長、中央銀行前総裁の彭淮南氏らも出席した。